PS細胞について、簡単にまとめてみました。

iPS細胞とは?

「色んな細胞に変化できる細胞」のことです。
「色んな細胞に変化できる」=「色んな臓器を作れる」ということでもあります。

正式名称は「人工多能性幹細胞」です。
英語では、「Induced pluripotent stem cells」と言います。
このため「iPS細胞」と呼ばれるわけです。

「i」が小文字なのは、山中伸弥教授が、「iPOD」のように親しみやすい名前にと思ってつけたのだそうです。

2006年に世界で初めて、山中教授のグループによって作られ、その6年後の今回、ノーベル医学生理学賞の受賞が決まりました。

これまでの他の細胞と、iPS細胞の違い

生物の体は、細胞で出来ています。
その中のいくつかの細胞は、「分化万能性」という性質を持っています。

これは「別の細胞になる力」です。
「別の細胞になれる」ということは、「色んな臓器を作れる」ということです。
(臓器だけでなく、髪の毛や皮膚なども作れます)

今まで、こうした細胞は、下の4種類だけでした。

1.内部細胞塊
2.ES細胞
3.融合細胞(ES細胞と体細胞の融合)
4.培養細胞(生殖細胞由来のもの)

しかし、ここに「iPS細胞」が新たに加わりました。

iPS細胞とこれらの細胞の違いは、「取り出すのが簡単である」ということです。

上に挙げたこれまでの細胞は、「胚性幹から取り出す」とか「生殖細胞から取り出す」とか色々な条件がありました。

しかし、iPS細胞はどこからでも取り出すことが可能なので、これまでの細胞よりも抽出がずっと簡単です。

iPS細胞によって何が出来るか

1.再生医療
臓器を複製して交換する、などの治療が可能。

2.医療研究の促進
医療の研究のためには、それに必要な細胞を取り出す必要があります。
しかし、その細胞が採取の難しいものだった場合、沢山のサンプルを集めることが、今まではできませんでした。
  
それが、iPS細胞によって可能になります。

わざわざ難しい場所から採取しなくても皮膚の細胞などを採取して、そこからiPS細胞の技術によって、必要な細胞に変えてしまえばいいからです。

こうして研究がスムーズになることで、 あらたな医療技術がますます生まれやすくなります。

3.薬品研究の促進
上と同じ原理で、薬品の研究もしやすくなります。

あらゆる細胞を生成して、それを実験台に出来るので、研究の速度が大幅に向上すると期待されています。

4.患者に合わせた治療が可能になる
これも2.3.と似ていますが、患者に何かの薬品や手術を適用する前に有効かどうか、患者の細胞を取り出して作り出した細胞でテストをすることが出来ます。

本人の細胞で行ったテストなので、かなり正確なデータが出ます。
これにより、患者一人一人に合わせた治療というものがより的確に出来るようになります。