丹羽宇一郎前駐中国大使は都内の記者会見で、尖閣問題について日本政府は「領土問題は存在しない」という公式見解だが、「外交上の争いがある」と認める立場に転換すべきだと主張しました。

 丹羽氏は会見で次のように述べています。

「領土主権に関わる問題を白黒決着をつけるとか百対ゼロで解決する道は戦争以外にない」

「(尖閣諸島について)今さら『領土問題がある』とは言えないが、外交上の争いがあることを認め、両国の国益のために何をしたらいいのか考えるのが外交だ」

「(日中両国は)仲良くやっていく以外に道はない。いくら狭い道になってもそこを歩いていくしかない」「臨界点(軍隊が出てくること)を超えないように日中関係をコントロールしないといけない」
(2012/12/20 時事通信社)

日本政府が尖閣諸島において領土問題が存在すると認めることは、中国のさらなる介入に大義名分を与えることになってしまいます。関係改善にはつながりません。

さらに丹羽前中国大使は以前11月15日にも問題発言をしています。

「日中関係の局面は、ここ最近で大きく変わった。これ以上中国との関係が悪くなったら、40年前の国交正常化前に戻ってしまう。そんな中で北京を離れるのは、正直言って心残りだ」

「だいたい日本政府は、『尖閣諸島について領土問題は存在しない』なんて言ってるだろう。いまどき『領土問題がない』なんて言ったら、世界中の笑いものだよ。こんな主張は、パンツを穿いてないのに、自分だけパンツを穿いてると主張しているようなものじゃないか。外国から見れば、日本がオチ○チン丸出しで騒いでいるようなものなんだよ。つまり日本は裸の王様だ。こんな主張は、早く止めるべきだ!」

「いま中国からの監視船などが、毎日毎日、日本の領海や経済水域に入って来ているだろう。あれは中国からの挨拶なのであって仕方ないんだよ。向こうにも向こうの立場があるんだから。われわれは中国の立場を考えてやらなければならないんだよ」
(2012年11月28日 週刊現代)

そもそも中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、1968年に国連調査で東シナ海に石油埋蔵の可能性が分かった後の1970年代からです。

中国は最初から資源が欲しくてやってきているので、話し合いの余地が無いのは明白ですね。

丹羽前大使はこうした問題発言の他にも、中国へのODAを増やすよう外務省に要請していたことも明らかになっています。民主党の任命責任は重大ですね。